秘密と偶然の名
リアルの出来事を中心に、自作小説等を載せています。
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蒼髪の悪魔 2
「あんたまだ懲りないの?いい加減しつこいわよ!」
 心地よい陽気の昼下がり、リーアの町からやや離れた街道で、メラウの呆れたような罵声が響いた。
 散々コクロウをこき使い、しっかり朝ごはんも食べた後、民宿を後にし、町を出たメラウであったが、またもや数人の男にからまれたのであった。何を隠そう、タガル・ガッドスと言う名の見るも無残なボコられ男が率いる、数十人単位の男たちに。
「てめぇのおかげでひでぇ目にあったからな、そのお返しだ!」
 タガルは未だにメラウに負けたことを自分の責任と認めたくはないようだった。
 まあ確かに、今までほとんど負けたことが無く何十連勝もし、向かうところ敵なしとまで言われていたタガルなのだ。メラウのような小娘に一矢報いることすら出来ずに敗北したとなれば、自身の矜持(きょうじ)に壮絶なヒビがはいったことだろう。その上、観客たちには腹いせとして散々ストレス発散の的(サンドバッグ)にされたのだ、無理もない。
 もっとも、タガルがメラウに対して行ったことや、観客たちがタガルに対して行った行為が正しかったかと問われたら、『否』としか言わざるを得ないが。
「あんたの自業自得じゃない。で、こんどは何を連れてきたのよ?昨日よりも数は少ないけど、ただの観客よりはずいぶん骨がありそうな連中ね」
 メラウは自分を取り囲んでいる男たちに目を向ける。全員完全武装で、何度も実戦経験を体験しているような物腰。抜刀している者も少なくない。
「ふふふ……聞いて驚くなよ?リーアの町の傭兵集団だ!この俺でも勝てないほどの人数を集めた。これでお前は一巻の終わりなんだよ」
「……」
「どうした、あまりの凄さに声も出ないか?」
「いや……もうあまりの馬鹿らしさに声も出ないわよ……あー頭痛い」
 頭に右手を当てながらぼやくメラウ。
「しょうがないから話を進めるけど、よくまあわざわざ大金払って傭兵集団なんて雇ったわね」
「この怒りを静めるためなら何でもする!」
「あんた……よっぽど暇人ね」
「なんだと!」
「……いやごめん、なんでもない」
 再び頭に右手を当てるメラウ。
(こんなことやってて恥ずかしくないのかな……まあいいや。取り敢えず、この状況をどうするかよね)
 メラウはタガルのことは無視し、周りにいる傭兵集団を眺める。
 見た目には出してはいないが、今メラウの置かれている状況はかなり深刻だ。
 傭兵の人数はおよそ30人強、周りを完全に囲まれ、逃げ道は無い。その上どの傭兵もそれなりに鍛錬を積んでいるようで、強行突破など出来そうにない。
 しかし女の傭兵もいただろうに、わざわざ男の傭兵のみを連れて来たところを見ると、メラウのような小娘に負けたのがよほど悔しかったと見える。
(うーん。ちょっとつらいかな……なんとか口論だけで済ませたいんだけど……今回は無理かな)
 前回の観客たちはあっさり簡単に引き下がってくれたが、今回はタガルに金で雇われた傭兵だ。タガルを丸め込まない限り引き下がってはくれないだろう。だがそのタガルは、口で言ったところで耳を貸すような人間でないことは確かだ。
(どうしようかな……)
「もう覚悟はいいか?殺れ!」
『おぉう!』
 メラウがまだ考えている最中に、タガルは傭兵たちに命令を下す。当然、この状況でメラウに勝ち目がある訳がない。
 傭兵たちは1人残らず臨戦態勢に入る。
「くっ!こうなったら、やるしかないわね」
 メラウは覚悟を決め『はあぁぁぁ』と息を吐き、構える。
「かかってきなさい!」
 そう言うと同時に目の前にいた男が地を蹴り肉迫(にくはく)してきた。
「せあ!」
 その男の太刀筋を読み、みぞおちに拳を叩き込む。
 鈍い音を立てて吹き飛び、後ろにいた数人を巻き込んで沈黙する。だがそうしている間にもまた後ろにいた男が切りかかってくる。
「くっ!」
 体の転換をすると同時に、軸足でない左足で剣を持った男の手を剣ごと蹴り上げ、その左足で顔面を蹴るつける……が。
「うい?」
 これ以上蹴れない。いや、衝撃が伝わってないのだ。
(衝撃吸収のO・H?……相性最悪だわ)
 取り敢えず、こいつの相手は後回しにすることにしたメラウは、後ろに大きく跳躍する。しかし当然後ろにも敵はいる。それに少しずつ包囲も狭まってきている気がする。
 何とか後ろにいた敵は降(くだ)したが、このままではメラウの負けは決まったのも同然だ。
「はあぁぁぁぁっ!!」
 その後も数人を片付けるが、なかなか敵は減っていってはくれない。
 やがて背中を後ろから斬り付けられて体制を崩し、敵の連撃を受けてしまう。致命傷までは受けていないものの、とうとうメラウは倒れこんでしまった。
 後ろから斬り付けられた背中の傷は深く、左腕と右脚にも深い傷を負ってしまったメラウは、自らのO・Hを使って回復させるしかない状態になっている。
 回復系というメラウ自身の所持能力の関係上、命に関わるほど深刻なものではないが、このままでは立つことすら出来ないほどの重傷なのには変わりない。
「っつつ……はぁ……はぁ…………」
「どうしたメラウさんよう。もう終わりか?」
 タガルが横柄(おうへい)な態度でメラウの目の前に現れる。いつものメラウなら「あんたには言われたくないわよ」と言い返すことだろうが、斬り付けられた背中の傷が、メラウの能力でも治すのにはかなりの時間を要するほど深いので、今は声を出せないでいる。
「どうやらそのようだな。へへっ、じゃあこれで最後だ!」
「…………」
 メラウはタガルを睨みつける。しかしタガルはそんなことで臆しはしない。
 タガルは余裕をもって右腕を大きく見せ付けるように振りかぶり、メラウの顔に向かって振り落とそうとする、そして……
「うわぁぁぁーーーー」
 メラウの悲鳴が響き、そのタガルを睨んでいる美しい顔に拳が突き刺さって……いない。
「!?」
「どうした!?」
 あまりのタイミングの良さに、たとえ男声だとしても誰もが一瞬メラウの悲鳴と聞き違えた悲鳴であったが、数秒の間に状況を理解した傭兵達がどよめく。
 悲鳴の発生源は、タガルの後ろにいた傭兵達の最後尾に居た、1人の傭兵が発したものであった。
 タガルを含む全員がそちらを振り向き、身構える。
 そこ立っていたのは、襷の様に鎖が付いた軽甲冑を身にまとい、鈍く輝く一振りの剣を携えた少年だった。
 適当に切ったような不揃(ふぞろ)いで短い蒼い髪。175cm前後の身長。美男子と言っても良いほど整った顔立ち。そして何より目を引くのが、見るもの全てを射殺しそうな鋭い目つき。美しくあり神々しくも、荒々しい印象を与える少年だ。
 その荘厳(そうごん)たる佇まいを見た傭兵たちは皆、同じ事を想像した。『美しい捕らわれの姫を救出するために現れた騎士(ナイト)』と。
 想像されただけで、少年はそんな大層な人間ではなかった。
「お前ら……人が寝てればギャーギャー騒ぎやがって。耳障りだ」
 そう言いながら手近な傭兵を切り捨てる。別にメラウを助けに来た訳ではないらしい。
「だ、誰だお前?!」
「お前らに名前を教える、義理などない」
 誰何した傭兵をいとも簡単に切り裂く。その様子を見て、一瞬傭兵たちの顔には恐怖の色がよぎるが、すぐさまその少年を敵と判断し、構える。
「貴様何者だ、答えよ!」
「……仕方ないな。俺はバリセラスだ、これで満足か?」
 その少年――バリセラスは、不遜な態度……というよりは気だるそうな態度で傭兵に答える。どうやら自分で言った通り、今まで寝ていたよぅだ。
「満足か、だと?貴様ふざけるな。人を3人も殺しておいてその態度は何だ!」
「殺した?馬鹿かお前。しばらく動かないように軽く斬っただけだ、死ぬわけ無いだろう」
 そう言って、斬られて倒れた傭兵を軽く蹴りつける。それなりに出血しているが、うめき声を出したことから、本当に死んではいないようだ。
「だが貴様が私たち仲間を斬ったのは、紛れも無い事実。ここまでの仕打ちをしておきながら、今更逃げようなどと思っておるまいな?」
「逃げる?誰がそんなこと言った。俺はお前らを斬るために降りてきたんだ、今更逃げ気などさらさらない」
 バリセラスが無表情のまま剣を構える。その無表情さが異様なほど冷酷に写り、傭兵たちは一瞬寒気を覚えた。
「く、おのれ、この餓鬼(がき)が!」
 この男の声を合図に、気を持ち直した傭兵たちが一斉にバリセラスへ群がる。それほど怒っていたのか、タガルとメラウは何故か完全に忘れられていた。
 最初に斬りかかってきた男を、剣ごと斬りながら間合いをつめる。間合いをつめられた男はバリセラスに吹き飛ばされ、数人を巻き込みながら転がっていく。次に後ろから地上を滑るように迫ってきた男の足を鎧ごと斬り、同様に間合いをつめ、吹き飛ばす。その動きは闘っているのではなく、舞っているようにさえ見える戦いぶりであった。
「何故だ、何故こんなにたやすく剣や鎧が斬れる。鉄を斬るO・Hか?」
「教えてやろうか」
 バリセラスが鍔迫(つばぜり)り合いをしながら迫ってくる。
「俺の能力は、この世に存在する全ての金属を、自由自在に操る能力だ」
 言い終わるや否や、バリセラスは鍔迫り合いをしていた相手の剣を斬り、その相手までも斬りつける。
「っち。だがどうした。自分の弱点を叫んでいるのと同じだぞ!」
 その通り、バリセラスの行為は自らの弱点を叫んでいるのと同じなのだ。
 するとバリセラスは立ち止まると、自分の持っている剣の形を変え始めた。その剣は、液体のように形を変えながら2つに別れ、半分の大きさの剣となる。
 2つに分かれた剣を、それぞれ片手で握り、構える。
「さて、そろそろ本気で行くぞ。見切れるものなら見切ってみせろ、速真骸(そくしんがい)!」
 その瞬間、バリセラスが消えた。
 いや傭兵たちの目から見ればその通りかもしれないが、バリセラスは消えたのではなく、そう見えてもおかしくないほどのスピードで動いているのだ。その証拠に、次々と傭兵たちが血を撒き散らしながら倒れていく。
 倒されていった傭兵たちの殆どは、バリセラスの姿を目で追うことすら適わず、追えたとしても、攻撃を加えられるほど余裕のある傭兵は居なかった。
 数秒後、バリセラスは山のように重なった傭兵達の上に立っていた。その光景は、死屍累々の上に立つ鬼神そのものにしか見えない。
「鉄を操る能力を持つ前に、俺は体術が一番得意なんだよ。わざわざ教えたのは、混乱させる為だ」
 鉄を操ると言った側から、それとは関係無い素早い体術を見せて敵を翻弄させたのだろう。確かに周りの傭兵達はあっさりとそれにはまって、なす術も無く倒されていった。
「しかしどいつもこいつも、雑魚ばかりだな。あとは元凶か……。そこのデカイやつ、お前だろう?」
 メラウ達の方を振り向き、タガルに向けて、一本に戻した剣を突き出す。
「あ?お、俺?」
 タガルがきょとんとした顔で立っている。
 実を言うとタガルは、メラウに怒りをぶつけるのを完璧に忘れるほどに、バリセラスの闘いに見入ってしまっていたのだ。メラウはその隙に傷を治していたので、背中の傷などは消えている。
「そうだ。お前らのおかげで安眠妨害されたんだ。まったく……なかなか寝付けなくて朝方やっと寝れたと思ったら、お前らが騒ぎ始めたからな」
 殺気を放ちながらタガルに迫るバリセラス。どう見ても斬る気満々だ。
「ま、まて。この女がどうなってもいいのか」
 その殺気を受け縮み上がってしまい、あまりの恐怖にメラウを盾にするタガル。自分でも勝てないと言った傭兵集団を、いともたやすく全滅させたのだ、恐れおののいても仕方がないのだが、メラウを盾にするのは間違いと言うものだ。
「その女がどうかしたか?まさか俺がその女を助けに来たとでも思ったか、馬鹿らしい。そんなことするなら、最初から降りてきたりしない。盾にするというなら、そのまま斬るだけだ」
 バリセラスは、気持ちよく寝ているところを騒音で妨害されたから怒って出てきただけであって、わざわざリンチされている少女を助けるような寛大(かんだい)な人間ではない。それにその少女を盾にされたからと言って、攻撃を躊躇(ちゅうちょ)するような心優しい人間でもないのだ。
「ちょっとあんた!か弱い乙女がむっさいおっさんに捕まって、あまつさえ盾にされてるのよ?助けてくれたっていいじゃない!」
「あれだけ戦っててか弱い乙女?寝言は寝てからほざけ。それに、助かりたかったらそれ1匹ぐらい、自分で何とかできるだろう。その後に俺が始末する」
 れっきとした人間相手に1匹はひどいような気もするが、バリセラスの言うようにメラウがまじめに闘えば、タガルなど雑魚に過ぎない。
「いいから助けなさい!話の流れとして、ここで助けなきゃどこで助けるのよ!」
「助けなければいいだろうが」
「なにそれ、ちょっと聞いた?おっさん。この人ここまでやっておいて、助けないつもりよ。人間としてどうよ?」
「うむ、最低だな」
「どう、聞いた?ここで助けなければあんたは人間として最低よ!それはもうギャンブルにはまった挙句に全財産放り出した大馬鹿者よりも劣った人間なのよ!」
「そうだそうだ。人のあり方として間違った道を歩みたくなければ、ここで助けるべきだろう!」
 なぜか息がぴったりなメラウとタガル。これで助けたとして、はたして真の意味で助けたことになるのだろうか?
「正しい道を歩きたいと思ったことなどない。それより、お前ら本当の馬鹿だろう。しっかり自分の立場を考えてからものを言え」
 自分たちの立場を忘れて、バリセラスの説得よろしくただの漫才芸人になっている2人のことを指摘したつもりだった。
「俺が捕まえてる悪人で」
「私が捕まってるか弱い少女よ、なんか文句ある?」
 だが帰ってきたのは全く見当違いな答えだった。
「お前ら冗談抜きで馬鹿だろう」
「なによ、さっきから馬鹿馬鹿言うな!」
「んだと、さっきから馬鹿馬鹿言うな!」
 さらにはハモる2人。
「……もういい、まとめて斬る」
「わ~まて、まって。お願いだから助けて」
「いい加減煩(うるさ)いなお前は、しょうがないから助けてやる。一瞬だけそいつから放れろ。体が触れてなければいい」
 根気負けしたのか、いかにも不承不承といった感じではあるが、取り敢えず助けるようだ。
「それだけでいいの?わかった」
 メラウはそう言ってタガルから数cmだけ離れる。
「やるぞ」
 バリセラスがそういった瞬間、タガルの足元から幾本もの線が延びる。それは鉄の紐だった。
「ぬお!」
「鉄紙靭(てっしじん)」
 その紐はタガルに絡みつくと、完全に動きを封じてしまう。
 バリセラスは自らの持っている剣を紐状にして地面に突き刺し、タガルの居場所まで伸ばしたのだ。
「普通ならここで切り殺すが、それは勘弁してやる。後は寝ていろ!」
 一気に間合いを詰め、タガルの腹部にバリセラスの拳が突き刺さる。タガルは悲鳴を上げることなく沈んでいった。
 かなり間が抜けているような気もするが、それを気にする人間は此処に居なかった。
「これで良いな。後の処理は自分でしろ、俺は寝直す」
 騒がしい人間を片付けて満足したのか、はたまた眠気が限界に達したのか、バリセラスは剣を腰に収めた後、メラウを置いて再び木に登って行く。
「うい?って、待ってよ」
「なんだ?」
「ん~と、とりあえず助かったわ。ありがと」
「……ふん」
 木に登ったバリセラスはそのまま目を閉じた。
 ようやく静かになった。これでゆっくり寝られる。そう考えていたバリセラスの腹の真上に人が落ちてきた。何を隠そう、メラウだ。
「ぐぁ!」
 完全に虚を突かれたバリセラスは鈍い悲鳴を上げる。
 しかしバリセラスに気づかれぬよう素早く音も立てずに木に登ったのは、ある意味流石だろう。
「あんた、人がお礼言ってるんだから、もう少しまともな返事しなさいよ!」
「まだ……何か用か……」
 あれだけの大立ち回りを演じても全く息を荒げなかったバリセラスと言えど、かなり苦しそうだ。
「ところで、一体何しに出てきたの?」
「言っただろう……お前らが騒がしくて寝られないからだ……」
「にしても何でわざわざ出てきたの?騒がしいなら別のとこに行けば良いだけじゃない。まあ助かったから良いけどね」
「……」
 そう言われると反論出来なかった。確かに煩くて頭にきたのは本当だが、たかだかそれだけでケンカを売りに出てくるのは少々不自然だろう。
 いくら自分の方が強いと言う確信があったとしても、あの人数を相手にするには動機が少ない。下手に囲まれればバリセラス自身も殺されていたかもしれないのだ。
(……あの夢を見た所為(せい)だな……)
 自分はあの時、大切な人を助けることが出来なかった。
大雨の中で、自分は何も出来ずに大切な人をただ殺される瞬間を見ているしか出来なかった。
 そして殺した人間を殺そうと立ち向かい、あっさりと返り討ちにされたこと。
 あの夢のあの場面。それが幾人もの傭兵にメラウが取り囲まれている姿と重なって見えたのかもしれない。
 結局お前は見ていることしか出来ないほど脆弱な人間だ、と。そう言われている様な気がして。余計に頭にきたのだろう。
「……虚しいだけだな」
 とだけ自分の行動に対して評価を下す。しかしメラウは意味を取り違いたらしく。
「どういう意味よ。それとも何、お礼でも欲しいの?」
「……別にそういう意味じゃない。用が済んだらさっさと行け」
「なんかムカつくわね。良いわよ、何か奢ってあげる。付いてきて」
 そう言うや否や、メラウはバリセラスの腕を掴んで引っ張った。
 当然バリセラスは落ちそうになるが、そこはしっかり操った鉄で体を支えている。
「離せ。奢られる云われは無い!」
 捕まれた腕を振り解き、強い口調で言い放つ。奢る云われは無いというのならまだ分かるが、奢られる云われは無いという言葉も珍しい。
「いいから来なさいって」
 だがメラウも諦めた様子は無い。むしろ半ば実力行使で連れて行こうとしている。バリセラスの態度がよほど癪に障ったのだろうか。
 数分程言い争うと、いつの間にか打撃戦と発展し(といっても攻撃しているのはメラウで、バリセラスは全て避けているだけだが)周りに倒れている傭兵達を踏み潰しながらも、リーアの町へと進んで行った2人なのであった。


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